建築女子あるある11選!現場でのつらいことや嬉しいことを全部ひっくるめて言いたい


あと5分で現場に行かなきゃ…でも正直、ちょっと緊張する

トイレ済ませておかなくちゃ。職人さんと話すの苦手なんだよな
設計担当者でも、工事監理や打ち合わせで建設現場に行く機会はありますよね。
普段はオフィス中心だからこそ、現場特有の雰囲気や職人さんとのやりとりに、少し不安を感じることもあるかもしれません。
元ハウスメーカーで実施設計を担当していた私の体験談も交えて、建築業界で働く女性のリアルな「あるある」話をお話ししていきます!

今回は、建築女子のリアルな「あるある」を、つらいポイントと嬉しいポイントに分けて紹介します。
- 建築業界で働く女性のリアルな「つらいこと」と「嬉しいこと」
- 現場で女性が直面しやすい悩み
- 現場で役立つ女性向けの服装
建築女子あるある5選【現場でつらいポイント】

建設業デジタルハンドブックの調査によると、2024年の「就業者中に占める女性の比率」は18.2%。
少しずつ増えてはいるものの、約8割以上が男性で占められている業界です。
そこで、建築業界で働く女性には、以下のようなつらいポイントがあります。
- 現場に女子トイレがない
- 頭の大きさに合うヘルメットがない
- 好みのデザインの安全靴がない
- 職人さんとの距離に悩む
- 力仕事で迷惑をかけているのではと不安になる
女性特有の悩みを知って、事前に対策を考えるためにも、1つずつ見ていきましょう。
1.現場に女子トイレがない
建築現場には女性用トイレが設置されていないことが多いです。
女性は、近くのコンビニやドラッグストアまで行かなければならず、不便を感じている方も少なくないようです。
最近では女性の現場進出に伴い、女性専用トイレを設置する現場も増えてきているようです。
ただ、私が見てきた住宅や小規模店舗の現場では、まだ設置されているところは少ないようです。

トイレを借りられる店舗を近くで探すとか、男性の設計担当とは違って気を配らなければならない部分はたくさんありますよね。
2.頭の大きさに合うヘルメットがない

現場で支給されるヘルメットは男性サイズが基本で、女性の頭には大きすぎることがよくあります。
サイズが合わないヘルメットは外れやすく、作業中に何度も調整しなければなりません。
最近では女性向けのサイズ調整機能付きヘルメットも販売されています。
ただ、会社支給品では選択肢が限られているのが現状です。

自分でサイズの合うものを購入するか、会社に相談して女性用を用意してもらうなど、工夫が必要になりそうです。
3.好みのデザインの安全靴がない
安全靴は機能性重視のデザインが多く、女性向けのおしゃれなものは選択肢が限られています。男性用のゴツゴツしたデザインに抵抗を感じる方も少なくありません。
しかも女性向けの小さいサイズは取り扱いが少なく、自分に合ったものを見つけるのに苦労しがちです。
近年は女性の需要増加に伴い、スニーカータイプやカラーバリエーション豊富な安全靴も登場してきましたが、選択肢は多くないですよね。

4.職人さんとの距離に悩む

現場で働く職人さんとのコミュニケーションに悩む建築女子は多くいます。
男性社会である現場では、女性というだけで特別扱いされたり、逆に厳しく当たられたりすることがあるからです。
適度な距離感を保ちながら信頼関係を築くのは簡単ではありません。
最初は戸惑うかもしれませんが、徐々に信頼関係を築いていくしかないかなと思うところです。

5.力仕事で迷惑をかけているのではと不安になる
建築現場では重い資材を運ぶなど、体力を要する場面が多々あります。
男性に比べて力が弱い女性は、周囲に負担をかけているのではないかと不安を感じがちです。
実際に力仕事を代わってもらう場面もあり、申し訳なさを抱えながら働く方も少なくありません。
建築の仕事は力仕事だけではなく、細やかな気配りや丁寧な作業など、女性が得意とする分野もたくさんあります。

力仕事に関しては、ある程度割り切って他の部分でアシストしていく方が良さそうです。
建築女子あるある5選【現場で嬉しいこと】

建築業界で働く女性には、以下のような嬉しいポイントもあります。
- 希少な存在として重宝される
- 女性特有の複雑な人間関係が少ない
- 居るだけで現場が和むと言われることも
- 仕事の内容で評価してもらえる
- 自分の図面が実際の建物になる瞬間を見られる
- お客さまから直接感謝の言葉をもらえる
つらいことだけでなく、やりがいを感じられるポイントを知るためにも、1つずつ見ていきましょう。
1.希少な存在として重宝される

建築業界では女性が少ないからこそ、貴重な存在として大切にされることもあります。
女性目線での意見や提案が新鮮に受け止められ、良い影響を与えるケースも。
特に私はハウスメーカーに勤務していたので、打ち合わせで奥さまの目線を理解できたのは嬉しかったです。

また、女性がいることで現場の雰囲気が明るくなると評価されることもあるでしょう。
2.女性特有の複雑な人間関係が少ない

女性が多い職場で起こりがちな、派閥争いやマウンティングなどの複雑な人間関係が少ないのも建築業界の魅力です。
男性中心の職場では、仕事の成果や実力で評価される傾向があります。
サバサバとした性格の女性には居心地が良いと感じられる環境です。
もちろん人間関係の悩みがゼロになるわけではありませんが、割とあっさりしている気がします。

3.居るだけで現場が和むと言われることも

女性が現場にいるだけで、雰囲気が柔らかくなると言われることがよくあります。
男性ばかりの現場では言葉遣いが荒くなったり、ピリピリした空気になったりしがちです。
そこに女性が加わることで、自然と言動に気を配るようになり、現場全体が穏やかになる効果があります。
細やかな気配りや整理整頓など、女性ならではの行動が現場環境の改善につながることも。

直接的な作業以外の部分でも、チームに良い影響を与えられるのは嬉しい点です。
自分の存在が現場にプラスになっていると実感できますね。
4.仕事の内容で評価してもらえる
建築業界は、性別に関係なく仕事の成果で評価されやすい環境です。
図面の精度や施工管理の能力など、具体的なスキルが明確に評価される場面が多くあります。
また、一級建築士や二級建築士、インテリアコーディネーターなど資格を取得していくと、キャリアアップできる道もあります。
頑張った分だけ正当に評価される環境は、やりがいを感じられる大きな要素です。

5.自分の図面が実際の建物になる瞬間を見られる

自分で描いた図面が、実際の建物として形になっていく様子を目の当たりにできるのは、設計担当者ならではの喜びです。
自分が打ち合わせした間取りや、こだわった納まりが実物になる瞬間は何度経験しても感動しますよね。

図面では気づかなかった問題点を現場で発見し、職人さんと一緒に解決策を考えることもあります。
自分の仕事が形として残るので、やりがいを感じますね。
6.お客さまから直接感謝の言葉をもらえる
完成した建物を引き渡す際、お施主さんから直接「ありがとう」と言われる瞬間は、何物にも代えがたい喜びです。
特に住宅設計では、感謝の気持ちもひときわ強く伝わってきます。
「女性設計士さんだから、細かいところまで気を配ってもらえて助かった」と言われることも。
自分が関わった建物で、誰かの人生が豊かになると実感できる瞬間です。
完成後に「この家でよかった」と言ってもらえると、建築の仕事をしていてよかったと思いますよね。

女性建築士の働き方については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、よろしければぜひご覧ください。

建築女子や現場女子が悩みがちな現場の服装

建築現場で働く女性にとって、機能的で快適な服装選びは重要な課題です。ここでは季節ごとに活躍するアイテムを紹介します。
作業効率を上げ、快適に働くためにも、ぜひ参考にしてください。
【夏】ポロシャツ
夏の現場作業には、吸汗速乾性に優れたポロシャツがおすすめです。
襟付きの作業用ポロシャツは、UVカット機能付きで強い日差しから肌を守ってくれます。
通気性が良く、汗をかいてもすぐに乾くし、生地もしっかりしているので洗濯しやすいのも嬉しいポイント。
襟付きなので、だらしない印象を与えることなく、清潔感を保てるのも魅力です。
複数枚揃えておくと、現場に行く日が続いても対応できますね。
【冬】ネックウォーマー
冬の現場では首元の防寒対策が欠かせません。
ベネクスのネックウォーマーは、保温性が高く、冷たい風から首を守ってくれます。
マフラーと違ってほどける心配がなく、現場でも安全です。
コンパクトに収納できるので、持ち運びにも便利。
ヘルメットの下に着用できるデザインなので、現場にもつけて行きやすいですね。
寒さで体調を崩しやすい冬場には、必須アイテムです。

【冬】保温インナー
冬の現場作業には、薄手で暖かい保温インナーが欠かせません。
レディース用の保温インナーは、体のラインに沿ったデザインで動きやすさと保温性を両立しています。
発熱素材を使用したものなら、体温を逃さず暖かさをキープできます。
首元が開きすぎないデザインを選べば、作業着の下に着ても目立ちません。
薄手なので重ね着しても動きを妨げず、快適に作業できます。
洗濯機で洗える素材なら、お手入れも簡単です。

【通年】レインウェア
突然の雨にも対応できるレインウェアは、通年で持っておきたいアイテムです。
防水性と透湿性を兼ね備えたレインウェアなら、雨の日の現場も怖くありません。
蒸れにくい素材を使用しているため、長時間着用していても不快感も少なめ。
コンパクトに収納できるものを選べば、職場のロッカーや車に常備しておけますよ。

女性向けのサイズ展開があるものなら、体に合ったフィット感で動きやすくなります。
【通年】安全靴
現場で作業をしない設計だとしても、見に行くときには安全靴を履けと言われる職場もありますね。
安全靴は、機能性とデザイン性の両方を重視して選びたいアイテムです。
アシックスの安全靴は、スポーツシューズメーカーならではのクッション性と軽量性が魅力。
長時間履いていても疲れにくく、足への負担を軽減してくれます。
スニーカータイプのデザインなら、見た目も普段履きに近く、抵抗感なく使えます。
現場での建築女子あるあるまとめ
今回は、建築業界で働く女性のリアルな「あるある」を、つらいポイントと嬉しいポイントに分けて紹介しました。
女子トイレがない、ヘルメットが合わないなど、女性特有の悩みは確かにあります。
しかし、女性同士の人間関係に悩まずにすんだり、自分が描いた図面が実際の建物になる喜びを味わえたりと、やりがいを感じられる場面も多くあります。
現場に行くのは最初は緊張するかもしれませんが、場数を踏んでいけば大丈夫です。
この記事を参考に、自信を持って現場に向かってくださいね。
建築アンテナでは、現場監督の経験を持つ女性建築士にインタビューを行いました。
もしよければこちらのリアルな体験談もぜひご覧ください。



