建築士で副業が禁止されているケースは?リスクを回避する方法と注意点
副業したいけど、会社で禁止されているかどうか確かめる方法ある?
管理建築士は副業禁止と聞いたことがあるけど、実際にはどうなの?
建築士として会社に勤めながらも、副業したいと考えたことはありませんか。
副業は、収入を上げたり自分のスキルの幅を広げるための手段の1つです。
禁止されている企業も少なくありませんが、時代は副業解禁にシフトしつつあり、国の後押しも進んでいます。
そこで今回は、建築士は副業が禁止になるケースや可能なケースについて深掘りしていきます!
- 建築士で副業が禁止されているケース
- 建築士で副業が禁止されないケース
- 建築士が副業するときの注意点
建築士で副業が禁止されているケース
まずは、どのようなケースで副業が禁止されるのかを知っておきたいものです。
建築士で副業が禁止されているケースには、主に以下の3つがあります。
- 公務員の建築士
- 会社の就業規則で副業が禁止されている建築士
- 他の設計事務所の管理建築士業を兼任したいと考えている管理建築士
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
公務員の建築士
市役所や県の建築住宅課などに勤務している建築士など、公務員の場合は、基本的に副業が禁止されています。
国家公務員は、報酬を得て営利企業以外の団体の役職や事務を兼任する場合、内閣総理大臣および内閣府の任期の許可が必要と、国家公務員法で定められているためです。
地方公務員は、任命権者の許可がなく、営利企業の役員や事業に従事したり自ら営利企業を営んだりしてはいけないとされています。
簡単に説明すると、「公務員の仕事以外では、稼ぐことを目的とした仕事はできない」という意味です。
参照:国家公務員法 第百四条|e-GOV法令検索
参照:地方公務員法 第百四条|e-GOV法令検索
会社の就業規則で副業が禁止されている建築士
民間の企業に勤務していて、会社の就業規則や社内規定で副業が禁止されている場合も、副業ができない可能性があります。
就業規則のどこに書いてあるかは会社によって異なりますが、一番最後あたりに記載されていることが多いです。
「禁止行為」や「服務規律」と書いてあるページを探してみてください。
また、近年は、条件付きで副業を許可している会社もあります。
副業するときには会社に申請が必要な場合もあるため、よく確認しておくことをおすすめします。
ちなみに私が以前働いていた会社は「パラレルキャリア制度」というものがあって、申請をすれば勤務時間外で収入を得ることが可能でした。
制度を活用して、私も会社員時代からWebライターとブログの副業をしていました!
会社に活用できる制度があるかも、ぜひ確認してみてください。
他の設計事務所の管理建築士業を兼任したいと考えている管理建築士
よく建築士の副業禁止で出てくる話が、「管理建築士は副業できない」という話です。
これは、「一人の管理建築士が、複数の建築士事務所の管理建築士になることはできない」ことを意味します。
つまり、会社員でも独立開業でも、管理建築士が他の設計事務所の管理建築士になるのはNGです。
不安に思う方は、自治体の建築課に相談してみることをおすすめします。
副業禁止の会社に勤務している建築士が副業してバレたらどうなる?
就業規則で禁止されている場合はあるものの、実は「正社員の副業を禁止する」といった法律はありません。
厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(平成30年1月策定、令和4年7月改訂)にて副業・兼業を促進する姿勢を表していることからもわかります。
けれど、これと矛盾するようですが、正社員は、就業規則に従う必要があります。
就業規則に違反して副業を行うと、懲戒や減給の処分を受ける可能性があるということですね。
企業が副業を禁止するのは、本業に専念してほしいと考えているためと、情報漏洩のリスクがあるためと言われています。
もし、就業規則で禁止されていたとしても、事情を説明すれば特例で許可されることもあります。
また、副業の種類によっては許可されるケースもあります。
上司との関係が構築できている場合は、相談してみるのも方法の1つです。
建築士で副業が禁止されないケース
建築士で副業が禁止されないケースには、以下の場合が当てはまります。
- 独立開業している
- 会社で副業が禁止されていない
- 会社に副業申請を出して許可を得ている
個人事業主やフリーランスなど、独立している場合は、副業という概念は当てはまりません。
また、会社の就業規則や社内規定で副業が禁止されていなければ、副業が可能です。
副業申請を出すなどして許可を得ている場合も同様です。
ご自身のケースは当てはまるか、確認してみてください。
建築士におすすめの副業3つ
建築士が副収入を得る方法はいくつかありますが、自宅で無理なく土日の時間を使ってできるWeb系の仕事がおすすめです。
ここでは、建築士のおすすめの副業として、以下の3つを紹介します。
- Web上での住宅建築アドバイザー
- Webライター・Web記事の監修
- ブログ・アフィリエイト
それぞれ、詳しく解説します。
Web上での建築アドバイザー
建築士が副業するなら、Web上での建築アドバイザーがおすすめです。
建築士としての知識が活用できる仕事です。
例えば、個人間でスキルを売り買いできるサイト「ココナラ」で、「建築士」と検索すると、以下のような商品が販売されています。
家づくりを考えている人が、プロの建築士にアドバイスしてもらいたいというニーズは高いことがわかりますね!
Webライター・Web記事の監修
建築士としての専門知識を活かせる副業の中でも、人気があるのはWebライターです。
Webライターは、1文字あたり1.0円〜2.0円、1記事6,000文字で6,000円くらいが相場です。
例えば、住宅やリフォーム業界、不動産関連企業が運営するメディアの記事制作案件があります。
資格取得や建築で培ってきた専門知識が活用できるため、やりがいを感じられる副業ですね。
私も、Webライターをやっています。空いた時間でコツコツ作業できる方におすすめします!
また、開業している建築士の方であれば、Web記事の監修者になるのも方法の1つです。
建築の設計・施工・法規など、多岐にわたる知識を活かし、読者の疑問に答えていくお仕事です。
Webライターの案件は、「クラウドワークス」で受託できますので、登録して探してみてください。
ブログ・アフィリエイト
建築士の副業としては、ブログを始めるという方法もあります。
ブロガーの場合は、人の役に立つ記事を多くの読者に届けられるかが鍵です。
ブログは、収益が上がるまでに時間がかかるのが難点で、少なくとも1年以上は書き続ける必要があります。
収入の目安は、半年ほど記事を投稿し続けて5,000円、3年続けて10万円程度です。
文章を書くのが好きで、報酬発生まで気長に待てる方にはブログもおすすめです!
建築士の副業について、他の選択肢も知りたい方は以下の記事をご覧ください。
建築士が副業するときの注意点
副業で得た結果が年間20万円を超えた場合、必ず確定申告を行う必要があります。
会社員であれば、本業の収入については会社が年末調整をしてくれますが、副業の収入に関しては、自分で確定申告をしなければなりません。
また、副業するときには、本業に支障が出ないようにスケジュール管理することも大切です。
副業に集中しすぎて本業が疎かになったり、体力的・精神的に余裕がなくなるとバランスが崩れてしまいます。
まずは、無理なく続けられる程度の副業から始めてみるのがおすすめです。
また、個人情報や企業の情報など、機密情報の取り扱いには注意が必要です。
お客様の個人情報など、業務で知り得た情報が漏洩することのないよう、十分注意しましょう。
建築士の副業禁止:まとめ
本記事では、建築士の副業禁止について紹介しました。
建築士で副業ができるケースには、以下の3つがあります。
建築士が副業するなら、以下の3つがおすすめです。
- Web上での建築アドバイザー
- WebライターやWeb記事の監修
- ブログ・アフィリエイト
副業は新しいスキルを習得したり、今の建築のスキルを活かすことで、自己成長にもつながります。
建築士の副業には注意点もありますが、多様な経験を積むことで、キャリアの幅も広がるため、始めてみてはいかがでしょうか。
私がやっている副業、Webライターについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。