【転職】住宅設計職の志望動機の書き方!ケース別の例文・NG例も紹介
志望動機は自分をアピールするための武器になるため、選考に有利なものを準備しておきたいものです。
一方で、住宅設計職への転職を考えている人の中には、志望動機の上手な書き方がわからず困っているという方も多いかもしれません。
元ハウスメーカー社員の私が、住宅設計職を目指すときの志望動機の書き方を紹介します!
すぐに志望動機の例文を知りたい方は、ここからジャンプしてください。
- 住宅設計職を目指すときの志望動機例文
- やめたほうがいいNG例文
- 住宅設計の仕事で必要なスキル
住宅設計の志望動機の書き方3ステップ
住宅設計の志望動機を書くコツとして、3つのステップを意識しましょう。
- 結論から書く
- 志望理由を述べる
- 入社後の目標を伝える
ライバルに差をつけ住宅設計職への転職を成功させるためにも、それぞれのステップについて詳しく見ていきましょう。
1.結論から書く
志望動機ではまず結論から書くことを強く意識しましょう。
住宅業界に限らず、志望動機では先に結論を書くというのがポイントです。
結論を後回しにしてしまうと何が言いたいのかわかりにくく、採用担当者に好印象を持ってもらえない可能性があります。
先に結論を伝えて、志望動機の主題を理解してもらいましょう。
その後に志望理由や入社後の目標など、詳細を書いてくのが読みやすい志望動機を書くときのポイントです。
2.志望理由を述べる
なぜその会社に入りたいのか、志望理由も明確に書くようにしましょう。
この時、単純に志望動機を書くのではなく、根拠となるようなエピソードを添えるのが理想的です。
採用担当者は多くの志望動機をチェックしています。漠然と志望動機が書かれているだけでは強い印象を残せません。
志望理由の根拠となるエピソードをしっかりと書くことで、意気込みが伝わりやすくなります!
また、会社によっては志望動機について文字数が指定されていることがあります。
指定文字数に満たないような場合でもエピソードを書くことで文字数の調整が可能です。
3.入社後の目標を伝える
自分がどのように会社に貢献できるのかをイメージしてもらうためにも、入社後の目標について書くことは重要です。
志望動機では志望した理由だけでなく、入社したらどのように活躍するつもりなのかを具体的に伝えましょう。
入社後の目標・活躍を書くことで自分がどういう人材なのかイメージしてもらいやすくなります。
意気込みや熱意も伝えられますね!
転職の場合は即戦力になるかどうかも重要なポイントです。
自分の強みもしっかりとアピールし、採用担当者に好印象を抱いてもらえるようにしましょう。
【ケース別】住宅設計の志望動機例文3選
いざ志望動機を書こうと思ってもなかなか上手く書けない、具体的にどう書けば良いのかわからないという方もいるかもしれません。
ここからは住宅設計の志望動機について、不動産業界・ハウスメーカー・ゼネコンからそれぞれ転職を目指すという想定で例文を3つ紹介します。
例文1.不動産業界からハウスメーカーへ
お客様のニーズにあった住宅の建築により深く携わりたいと考え、貴社を志望しました。
前職では、不動産仲介会社の営業職を6年間担当しておりました。お客様の気持ちを第一に考えて仕事に臨むことを心がけ、売上で1位を獲得したこともあります。こちらの要望にしっかりと応えてくれると多くのお客様に高く評価していただきました。
営業職で養ったヒアリング力・コミュニケーション力を生かして、お客様のニーズを設計に反映させることが可能だと自負しております。また、現在は二級建築士の取得に向けて学習しています。入社後も住宅設計に関する知識を深めていき、貴社に貢献したいと考えています。
例文2.ハウスメーカーからハウスメーカーへ
住宅の設計担当としてさらなるレベルアップを目指し、貴社を志望しました。
前職では分譲住宅の設計が主であり、注文住宅のようにお客様と一緒になって設計を行うという機会が多くありませんでした。しかし、貴社は注文住宅の質が高いと評判で、お客様からのニーズもあると聞いています。そのような環境であれば、より幅の広い設計ができると考えております。また、お客様との距離が近い点を魅力に感じました。
これまで10年間、設計の仕事を続けてきた中で、詳細な図面を迅速に作成できる点を高く評価していただいています。入社後も自分の強みを生かして貴社に貢献できると自負しております。
例文3.ゼネコンからハウスメーカーへ
今まで以上にお客様の要望に沿い、一貫した設計をしたいと考え、貴社を志望しました。
前職では分業制を採用していたため主に構造設計を担当しており、意匠設計や設備設計を担当する機会がありませんでした。貴社では、意匠設計から構造設計、設備設計まで一貫して担当させていただけると知り、そのような環境で自分の力を発揮したいと考えたのが転職を決めた理由です。
前職で構造設計を専門にしていたため、住宅設計の中でも特に構造設計については力を発揮できると自負しております。また、今後は意匠設計・設備設計についてもより深く学習し、貴社に貢献できるよう努力してまいります。
【転職】住宅設計の志望動機を書くときのコツ
住宅設計の志望動機について例文とポイントを確認しました。
次に実際に自分で志望動機を書く際に意識したいコツについて見ていきましょう。
- 経験をどう活かせるかを入れる
- なぜその企業を選んだのかを入れる
- 企業の経営理念やビジョンと関連付ける
- 取得している・取得予定の資格があれば書く
それぞれについて詳しく解説しますので、志望動機の中に上手く取り入れられるよう工夫してみましょう。
経験をどう活かせるかを入れる
志望動機では、自分のこれまでの経験・実績についてアピールしましょう。
ただ単に過去の経歴として書くのではなく、これまで培ってきた経験・実績を転職した後にどう活かせるのかを具体的に書くのがポイントです。
経験は大きな武器となります。しっかりアピールできれば採用担当者に魅力的な人物だと思ってもらえるでしょう。
また、入社後に即戦力として活躍してくれそうだと感じてもらえる可能性も高くなります。
自分の持つ能力やスキルを知ってもらうためにも重要なポイントですので、できるだけ具体的に書くように意識しましょう。
なぜその企業を選んだのかを入れる
なぜその企業を選んだのか、明確な理由を書くことが大切です。
住宅業界にもたくさんの企業が存在していて、住宅設計士として働ける企業の数も非常に多い中、なぜ自分のところを志望したのか採用担当者は知りたいと考えています。
また、あなたが企業の求める人材にマッチしているかどうかを判断するためにも、志望動機は重要な情報です。
企業のリサーチが重要です!求人情報やHPをチェックしてみてください!
企業の経営理念やビジョンと関連付ける
志望動機は対象となる企業の経営理念や、経営ビジョンと関連付けるようにするとより魅力的なものになります。
できるだけ詳細に、どういった理由で経営理念やビジョンに共感したのかを書くように心がけましょう。
自分の経験も踏まえて、具体的なエピソードなどを書くことができればより効果的です。
採用担当者に「うちの会社のことを深く理解してくれている」と評価してもらうためにも、経営理念やビジョンをしっかりと把握し、志望動機に関連付けられるようになりましょう。
取得している・取得予定の資格があれば書く
住宅設計士として働くうえで役立つ資格を持っているなら、履歴書には書いておきましょう。資格を取得済みというのは大きなアピールポイントになります。
住宅設計士への転職を目指す場合、主に以下の資格が役立つでしょう。
- 一級建築士
- 二級建築士
- 宅地建物取引士
特に二級建築士は採用の条件としている企業もあるため、できれば転職活動前に取得しておきたい資格です。
また、資格をまだ取得しておらず、取得を目指して勉強中という場合も志望動機に勉強中であることを書いてアピールしておきましょう。自身の意気込みや熱意を伝えられます。
資格を持っていると手当がつく企業も多いので、取得を目指していきましょう!
住宅設計の志望動機でアピールできる能力・スキル
住宅設計の仕事ではどのような能力・スキルが求められるのかを把握し、志望動機でしっかりとアピールできるようになっておきましょう。
- ヒアリング力
- 柔軟な対応力
- 責任感
- コミュニケーション力
1つ1つ、詳しく解説します。
ヒアリング力
顧客の要望・ニーズを正確に把握するためのヒアリング力は欠かせないスキルです。注文住宅であれば、顧客が希望する間取りやデザインを聞き出し、希望に沿った設計を行う必要があります。
実務経験はなくても、人の話を聞くのが好きとか、設計職に役立ちそうな自分の強みがあればアピール材料になりますよ!
このようなケースでは、具体的な間取りやデザインを提案する必要もあります。
相手が何を望んでいるのか、潜在的なニーズを察知する力が求められます。
柔軟な対応力
住宅設計士には、あらゆる事態に備えた柔軟な対応力が求められます。
住宅の建築には自分をはじめ多くの人が関わっており、常に当初の計画通りに進むわけではありません。
たとえば、顧客が建築途中で間取りやデザインの変更を希望することもあります。
そうなれば顧客の要望に応えるため急遽設計の変更をしなければいけません。
実務では、設計も現場もトラブルはつきもの。。。!
他にも、ケースバイケースでトラブルが発生し、設計や計画の変更を迫られるケースが出てくるのが住宅設計士の仕事です。
計画通りにいかない場合でも、すぐに切り替えて臨機応変に対応できる力があると重宝されます。
責任感
責任感も住宅設計士にとって非常に重要な能力・スキルとなります。
住宅設計士が設計し建てられた住宅は、顧客が長く暮らすことになる大切な家です。
要望通りの間取り・デザインに設計するだけでなく、安全面も考慮して進めていくことが大切です。
責任感が強いという強みがあるなら、ぜひアピールしてみてください!
計画を始めてから住宅が完成するまで長い時間がかかるため、最後まで諦めずに仕事をやり遂げることが大切です。
コミュニケーション力
仕事を円滑に進めるためにも、コミュニケーション力はとても重要な能力・スキルです。
住宅業界では顧客とコミュニケーションを取るのは営業職というのが一般的ですが、住宅設計士は設計前・設計中の打ち合わせで顧客とやり取りをすることがあります。
コミュニケーション力があれば設計もスムーズに進むでしょう。
協力して仕事をするのは得意とか、人とやりとりするのが苦にならないとか強みがあればぜひアピールを!
住宅設計職は、営業職から顧客の要望を聞いたり、施工管理の人間や現場の作業員に指示を出すことも少なくありません。
計画通りに仕事を進めるためにもコミュニケーション力が求められます。
住宅設計の志望動機のNG例
最後に住宅設計の志望動機を作成するにあたって、書くべきではないNG例についても紹介します。
志望動機に書く内容によっては、採用担当者に好印象を抱いてもらえない、うちには合わないと思われてしまうようなものもあります。
具体的には以下のようなことは書かないように注意しましょう。
- デザインがしたいと自分目線の書き方をする
- 具体的なエピソードや実績が書かれていない
- 将来的に辞めることが書かれている
こうした内容は志望動機に書くべきではありません。1つずつ詳しく見ていきます。
デザインがしたいと自分目線の書き方をする
「こんなデザインがしたい」「自分なりの設計を形にしたい」など、自分目線での書き方は避けましょう。
住宅設計の仕事は顧客の要望を聞き、ニーズに沿った形でデザインしていくのが仕事です。
自分目線でのデザインにこだわりすぎると、顧客のニーズを無視した独りよがりの設計になってしまいます。
住宅設計士として働くからには、自分なりの特色や個性を出したいと感じることも多いとは思います。
しかし、住宅設計は建築家ではないため、自分の考えた家や作品を自由にデザインできるわけではありません。
要望をヒアリングした上で設計するのが仕事です!
志望動機では顧客のニーズにいかに応えられるかをアピールするように意識しましょう。
具体的なエピソードや実績が書かれていない
志望動機にはできるだけ具体的なエピソードや実績を書くようにしましょう。
例えば、「全力で頑張ります」「様々なことを学びスキルアップしたいと考えております」など志望動機に入社後の意気込みを書く方も多くいます。
こうした意気込みを書くことで採用担当者に好印象を与えられることもありますが、具体性が薄いため説得力には欠けてしまいます。
意気込みは大切だけど、説得力を持たせたいですね。
自分がどんな人間でどう会社に貢献できるのかを正確に知ってもらうためにも、志望動機では具体的なエピソード・実績を書きます。
前職でやってきたことや、高く評価された部分などを書けば、おのずと説得力のある自己PRが書けるようになります。
将来的に辞めることが書かれている
もし、いつか独立して起業しようと考えていたり、より規模の大きい会社に転職しようと考えていたとしても、あえて志望動機に書く必要はありません。
いつか辞める人だと思われると、ネガティブなイメージを与えてしまいます。
志望動機には、将来の展望や目標や、その会社で働く中で何がしたいのかを書くと効果的です。
「貴社で〇〇を担当してみたい」「これまでに学んだ知識を、〇〇の業務で活かしたい」といったその会社での目標を書きましょう。
住宅設計の志望動機を書くには業界を調べることも大切
実際に志望動機を書く前に、まずはしっかりと準備を整えておきましょう。
住宅業界とはどんな業界なのか、住宅設計の主な仕事内容など、押さえておきたい知識はいくつかあります。
住宅業界、そして住宅設計について知識を身につけることで志望動機も書きやすくなります。
転職を成功させるためには入念な準備が欠かせません。
どんな仕事をするのかをしっかり把握して、的を得た志望動機を書きましょう!
住宅業界とは
住宅業界とは、戸建住宅を販売・賃貸という形で顧客へ提供するというビジネスモデルです。顧客は、個人のケースが多いですが、法人や賃貸経営を行う人も含まれます。
単純に住宅を販売するだけではなく、土地の紹介をはじめとして設計・施工・住宅ローンや保険の手続きまで多岐にわたる業務を担います。
住宅業界に属する業態としては、上記のように戸建住宅の設計・建築・販売を行うゼネコンやハウスメーカーが代表的で、このほかにも住宅の管理を行う不動産管理会社や、マンションの売買を行う不動産仲介会社などもあります。
住宅業界での住宅設計職は、主に分譲住宅・注文住宅・賃貸住宅の設計を担当します。
住宅業界はビジネスモデルが似ていることから、不動産業界や建設業界として扱われることもあります。
各業界の厳密な定義はないため、不動産業界や建設業界という分類も正しいといえます。
住宅設計の主な仕事内容
住宅設計の仕事は、主に以下の3つに分けられます。
- 施主打ち合わせ
- 外観・内装のデザインと図面作成
- 実施設計
それぞれについて、詳しく解説します。
施主打ち合わせ
ハウスメーカーや工務店が販売する住宅には、分譲住宅と注文住宅の2種類があり、注文住宅は一棟一棟、お客様にあった家を設計をしていきます。
そのため、打ち合わせで施主の希望を聞き取り、設計に反映させる必要があります。
また、実際に設計した内容で問題がないか、施主とすり合わせを行う必要もあります。
綿密な打ち合わせを何度も繰り返すということになり、施主のスケジュールに合わせるため、土・日・祝日に打ち合わせが入ることも珍しくありません。
外観・内装のデザインと図面作成
注文住宅では、お客様の要望を実際の建物プランに反映しながら、外観・内装のデザインを決め、図面を作成していきます。
分譲住宅では、営業担当者とともに、街並みに自然と溶け込むような住宅をデザインしていきます。
また、賃貸住宅用の住宅をデザインするケースも少なくありません。
住宅設計を担う建築士として、お客様のニーズにあった建物を決めていく重要な工程です。
住宅のプランを考えて計画していくのは、設計士の腕の見せどころですね。
実施設計
建物のプランが決まったあとは、実施設計に移ります。
実施設計とは、施工するための図面を作成する工程です。
ハウスメーカー内の建設部や施工店が実際に工事に入れるよう、詳細な図面を作成していきます。
仕様書・構造図・確認申請用の図面なども作成していきます。
企業によっては、部材の発注や、工事にかかる費用を積算する実行見積なども設計士の業務内容の1つであることも少なくありません。
一見、地味な作業かもしれませんが、私はこの実施設計の作業が好きでした!
志望動機に書く内容に迷ったら、ここで紹介した業界情報をもとに、改めて自分の強みやアピールできる点を探してみましょう。
まとめ
住宅業界への転職を成功させるためには、志望動機の書き方が重要です。
住宅設計士の仕事内容や求められる能力・スキルを把握し、志望動機でしっかりと自身をアピールすることが大切です。
志望動機を書き慣れていないと、どう書けばよいかわからず困ってしまいますが、書き方のコツやNG例を知り、例文を参考にすれば徐々に良い志望動機が書けるようになっていきます。
入念な準備を行い、採用担当者に注目してもらえるような志望動機を書きましょう。