建築設計だけじゃない!二級建築士が活かせる仕事7選


設計以外で、二級建築士の資格を活かせる仕事ってあるのかな…

頑張って資格取得に向けて勉強しているけど、ほんとに意味あるのかな…
建築士としてのキャリアを見直すなかで、将来の選択肢に不安を抱えている方も多いかもしれません。
実は、建築設計だけでなく、リフォーム業界や住宅設備メーカー、Web業界などでも活用できます!

そこで今回は、建築士の方に向けて二級建築士の資格を活かせる仕事7選を詳しく解説します。
- 二級建築士の資格を活かせる仕事の種類と業務内容
- 転職や就職で二級建築士の資格がどのように役立つのか
- 二級建築士の試験の概要と難易度
二級建築士の資格試験を受けるなら、通信講座で効率的に学ぶ方法もあります。
二級建築士が活かせるといえばやはり「建築設計」

二級建築士が活かせる仕事として、まずはやはり建築設計業務が挙げられます。
改めてとはなりますが、設計職の勤務先と主な業務内容は以下のとおりです。
主な勤務先 | ・建築設計事務所 ・ハウスメーカー ・工務店 ・建設会社 |
業務内容 | ・住宅や中小規模の建築物の設計 ・顧客打ち合わせ ・図面作成 ・法規チェック ・確認申請書類の作成 |
二級建築士は、主に住宅や中小規模の建築物の設計・監理を担います。
具体的には、建築基準法や各種規制に基づいたプランニング、使用する建材の選定、構造設計などを行うことが多い仕事です。
設計担当として知識や技術力が求められると同時に、顧客とのコミュニケーション力や現場との調整能力も求められます。
将来的には一級建築士を取得して、社内でキャリアアップを目指すか、独立する人が多いです。

二級建築士が活かせる設計以外の仕事6選
設計業務以外で、もっと他に今まで学んでいる知識が活かせる職業はないのかなと考える人も多いと思います。
二級建築士が活かせるといえども、職種や就業先によってキャリアプランが異なります。
- インテリアコーディネーター
- リフォームプランナー
- 現場管理者
- 住宅設備アドバイザー
- CADオペレーター
- 建築関連のWebライター
それぞれの職種の、主な勤務先と業務内容を詳しく見ていきましょう。
インテリアコーディネーター

主な勤務先 | ・住宅メーカー ・リフォーム会社 ・内装デザイン会社 ・家具販売店 |
業務内容 | ・内装の素材・家具・照明などのトータルコーディネート ・顧客打ち合わせ ・見積作成 ・販売 |
二級建築士が活かせる仕事の1つに、インテリアコーディネーターがあります。
空間設計の知識やセンスを活かし、住まいや商業施設の内装デザインを提案する仕事です。
家具や照明、壁紙、カーテンなど、内装全体のコーディネートを行い、顧客が理想とする空間を形にします。
設計に比べると、販売業務の割合が大きくなる職種です!

また、オフィス設計などの内装デザインや店舗デザイン、家具ショールームでの販売などにも活躍の場が広がるのが、インテリアコーディネーターの特徴です。
リフォームプランナー

主な勤務先 | ・リフォーム会社 ・住宅設備メーカー ・工務店 |
業務内容 | ・既存住宅のリノベーション提案 ・顧客打ち合わせ ・見積作成 ・施工内容の調整 ・図面作成 |
リフォームプランナーも、二級建築士が活かせる仕事の1つで、住宅や商業施設のリフォーム提案を行う職種です。
また、顧客の要望や予算を踏まえた提案力が求められるため、コミュニケーション力も求められる仕事です。
二級建築士を取得していれば、現場監理の知識があるので、技術的なアドバイスもできるでしょう。
長期優良住宅が始まってから15年以上経つので、これからはリフォームの需要が高まるかもしれないですね!

現場管理者

主な勤務先 | ・建設会社 ・工務店 ・ハウスメーカー |
業務内容 | ・建築現場における工事の進捗管理 ・安全管理・原価管理 ・施工図確認 ・協力業者との打ち合わせ |
現場管理者は、建築現場のまとめ役として、工事の進行・品質・安全を管理する重要な役割を担います。
二級建築士の資格を持っていれば、図面の読み解きや建築基準法の知識を活かして、的確な指示や工程管理が可能です。
建設業界は人手不足とも言われているので、需要が高い仕事です!

建設会社や工務店、ゼネコンなどでの需要も高く、経験を積めば施工管理技士の資格取得やキャリアアップにもつながります。
設計とは異なる現場ならではのやりがいや責任感を感じながら、建物の完成に直接関わることができる仕事です。
1級建築施工管理技士の資格を取得すると監理技術者に就けるので、段階的にキャリアアップしていけるのも魅力です。
住宅設備アドバイザー

主な勤務先 | ・住宅設備メーカー(例:LIXIL、TOTO、Panasonicなど) |
業務内容 | ・顧客対応 ・設計士や施工業者と打ち合わせ ・設備図面の作成 ・見積作成 |
住宅設備アドバイザーは、キッチン・バス・トイレなどの住宅設備について、顧客に最適な商品を提案する仕事です。
建築の知識があれば、図面や間取りの理解力が高いため、的確なアドバイスが可能になります。
ショールームでの接客対応や、設計士・工務店との連携業務も多く、コミュニケーション力も求められる職種です。
住宅設備メーカーで活躍できて、設計や現場とは違った接客・提案型のキャリアを築けるのが魅力です!

CADオペレーター

主な勤務先 | ・建築設計事務所 ・ハウスメーカー ・工務店 ・建材・住宅設備メーカー ・ゼネコン・サブコン |
業務内容 | ・建築図面の作成 ・修正図面のトレースや清書 ・確認申請に必要な図面データの整理 ・書類作成 |
CADオペレーターは、建築図面の作成や修正を専門に行う仕事です。
二級建築士の資格があれば、建築基準法や構造、意匠設計の知識を活かして、設計者の意図を図面に反映できます。
特に建築設計事務所やハウスメーカーでは、設計補助として即戦力としての仕事を任されることもあります。
設計職と比べて残業が少なめな職場も多く、ライフワークバランスを重視したい方にも人気の職種です。
建築設計に限らず、土木や設備会社、建材メーカーなど幅広い業界で需要があるのが、CADオペの魅力です!

CADオペレーターの働き方や適職性については、こちらの記事で詳しく解説しています。

建築関連のWebライター

主な勤務先 | ・メディア運営会社 ・住宅系ポータルサイト ・フリーランス |
業務内容 | ・建築に関する専門記事の執筆 ・SEOを意識した記事構成 ・業界トレンドや資格情報の発信 |
建築関連のWebライターは、建築や住宅、リフォームなどに関する記事を執筆する仕事です。
二級建築士の資格を持っていれば、専門的な知識を活かした記事が書けるため、高単価が目指せます。
設計・施工経験を持つライターは専門性の高いメディアなどで、活躍の場は多岐にわたります。
在宅での働き方も可能なため、柔軟な働き方を目指したい人にもおすすめです。
建築業界を離れてWeb業界に転職したい!という方には、間違いなくWebライターをおすすめします!

ちなみに私はWebライターの仕事もしています。始め方を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

仕事に活かせる!二級建築士を取得するメリット

二級建築士の資格を取得することで、転職・就職活動を有利に進められるのはもちろん、キャリアの選択肢も大きく広がります。
実際に、二級建築士に合格した人たちの声を聞いてみましょう。
- 転職・就職に役立つ
- お客様からの信頼が得られる
- 昇給が期待できる
転職・就職に役立つ

転職する際に資格があるのとないのでは、面接時の印象も変わりました。
二級建築士の資格は、建築業界における「専門性の証」として高く評価されます。
特に設計事務所やハウスメーカー、リフォーム会社などでは、即戦力として歓迎されることが多く、未経験の職種でも採用の可能性が広がります。
また、資格手当の対象になる企業も多く、応募時のアピール材料としても有効です。
資格を持っていると転職活動を有利に進められますよ。

お客様からの信頼が得られる

名刺に資格が記載されるようになって一目置かれるようになった。資格を保有することで、気持ちが少し楽になった。
建築に関する専門的な知識や法的な判断力を持つ二級建築士は、顧客からの信頼を得やすくなります。
設計提案や現場説明の場面で、「資格がある=プロの目線で判断してくれている」という安心感を与えることができ、提案の説得力も増します。
顧客満足度の向上にもつながる、大きな強みです。
昇給が期待できる

会社の建設業許可の取得の役に立てて、上司から頼られるようになったことが嬉しかったです。
多くの企業では、資格取得を昇給や評価の基準として設けています。
二級建築士を取得すると、資格手当が支給されたり、業務の幅が広がった分だけ責任ある仕事を任されるようになり、年収アップにつながることが多いです。
また、昇進や役職登用の条件として資格保有を重視する企業もあり、長期的なキャリアアップを見据えた場合にも有利です。
経験と実績に資格が加わることで、確実なステップアップが期待できます。
※二級建築士、資格取得者の声はクラウドワークスにて実施した建築アンテナ独自アンケート調査結果より
仕事に活かせる!二級建築士試験の詳細と難易度

これから二級建築士を取得しようと考えている人は、試験の概要や合格率を確認しておきましょう。
二級建築士試験の概要
資格の種類 | 国家資格 |
実施機関 | 公益財団法人 建築技術教育普及センター |
受験資格 | 所定の建築系学歴+実務経験または実務経験のみ(詳細は条件により異なる) |
受験申込期間 | 学科試験:例年4月上旬〜中旬 製図試験:学科合格後、8月中旬ごろ |
試験日程 | 学科試験:例年7月中旬 製図試験:例年9月中旬 |
試験地 | 全国の指定都市(都道府県単位) |
試験科目 | 学科:計画・法規・構造・施工 製図:課題に基づく設計製図 |
受験手数料 | 学科+製図:17,800円(2024年度実績) |
合格率
試験の種類 | 合格率 |
一次試験:学科 | 39.1% |
二次試験:製図 | 47.0% |
令和6年の二級建築士試験では、総合合格率が21.8%と、5年前に比べてやや低下しており、依然として難易度の高い資格試験です。
学科試験の合格率は39.1%、製図試験は47.0%と、どちらも一定以上の専門知識と理解が求められます。
特に製図は、独学ではハードルが高いと感じる方も多いです。

計画的に学習して、製図も練習を積む必要があります。
勉強法
二級建築士試験の勉強は、学科と製図の対策をバランスよく行うことが重要です。
まずは過去問を中心に学科4科目(計画・法規・構造・施工)を繰り返し解き、出題傾向を把握するのがポイントです。
製図対策は、早めに課題に取り組み、エスキスの時間配分と作図の精度を意識して練習を重ねることがポイントです。
製図は、木造・木造・RC造の順で繰り返し出題されています。
独学が不安な場合は、通信講座や資格学校を活用すると効率的に学べます!

計画的な学習と継続が合格への近道です。
なお、二級建築士試験に合格した人が使った参考書ランキングを、こちらの記事でまとめています。
受検する方はぜひご覧になってみてください。

二級建築士が活かせる仕事は幅が広い!取っておいて損はない

二級建築士の資格を活かせる仕事は、設計業務だけにとどまりません。
リフォームプランナーや住宅設備アドバイザー、建築ライターなど、活躍の場は多岐にわたります。
まだ取得していない方は、受験を検討してみてはいかがでしょうか。
二級建築士の製図試験は、添削を受けるのがおすすめです。
筆圧や細かな線の引き方も、プロの指導を受けるとグッと完成度が高まります!

けれど、二級建築士の大手スクールの講座に通うと60万近くかかるので、費用的に厳しいと思う方もいるでしょう。
また、二級建築士の取得に向けて勉強するなら、通信で受けられる「ハウジングインテリアカレッジ」の受講も検討してみてください。
受講費を抑えたい方やコスパやタイパを考えたときに、時間や場所を選ばず受講できる講座は有効な選択肢です。
自分のキャリアパスを考えたいときには、ぜひ一歩を踏み出してみてください。